映画『20世紀少年(三部作)』の感想

原作:浦沢直樹
脚本:長崎尚志 浦沢直樹 福田靖 渡辺雄介
監督:堤幸彦

第一章 終わりの始まり 2008年8月30日公開
第二章 最後の希望   2009年1月31日公開
最終章 ぼくらの旗   2009年8月29日公開




-グッと来たセリフ-

「~もう子供の遊びは終わりだ。

――――ごめんな。 (中略) 俺が悪かった(遠藤ケンヂ)」








-感想-

最近、tvkで約40年前に放送されたドラマ
『俺たちの朝』
が再放送されたり、

フジテレビでは約20年前に放送されたドラマ
『東京ラブストーリー』
が再放送されたりで、

それらのドラマを観ながら、ついつい
「昔は良かったなぁ~。いい時代だったなぁ~」
などと懐古主義に陥てしまう私。

あんまり昔のことばかり振り返っているのも
イカン、ということで、今回レンタルしたのが映画

『20世紀少年』
の三部作だったりするのですが、

誤算だったのは、一作辺り2時間以上の収録時間で、
ただでさえ忙しい日々の息抜きのつもりで観るはずが、

強行軍的なハードスケジュールで無理矢理
鑑賞するハメになってしまいました。




で、早速感想なんですけど、
既に色々なところで指摘されていますが、

続編である『21世紀少年』も含めると
全24巻の物語を1作辺り2時間強でまとめるのは
やはり無理があるのか、

場面と場面との間に、何らかの出来事が
起きているはずなのに、それらのことに関して
殆ど説明が為されていなかったり、

また、幼少期のシーンも含めて結構な数の
キャストが登場するので、誰が誰やら、どんな
人間なのか把握するのも一苦労で、

原作を未読の私としては、新しい人物が登場するたびに
ネットで関連する情報を調べながら観ることになってしまい、

その辺を考えると映画としての
完成度は低いように思うんですけど、

そうした苦労を重ねるうちに、俄然原作にも興味が
沸いてきてたりするので、原作漫画のプロモーションとしては、
かなりの面で成功しているのではないかと思います。




やっぱり、誰しも往々にして過ぎ去りし日の
記憶を美しいものとして留めがちなんですけど、

実際は昔も昔なりの嫌なことや辛いこと、
酷いことが現在と変わらずあって、

そのことを普段はただ単に
“忘れている”ってことなんでしょうね

本作の特徴はその“忘れてしまった”ことへの罪を
主人公である遠藤ケンヂに背負わせた
ことにあるように思います。

ある意味“ともだち”のしたことは、
幼少期に受けた仕打ちに対する壮大な
“仕返し”だったといえるでしょう。

しかし、それだけでしょうか。

ケンヂたちの秘密基地に掲げられたマーク。
“ともだち”は偏執的ともいえるくらいそれに固執し、
しかも悪意を持ってそれを崇め奉っていますが、

裏を返せば、それだけスクールカーストでいえば
上位に属するであろう、ケンヂという存在に
憧れを持っており、

その屈折した思いが、復讐であるはずの
自らの行為を徐々に変質させて
行ったのかもしれません。

ひょっとしたら、“ともだち”は自らを“ワルモン”を演じて
“イイモン”であるケンヂとのリアル“ヒーローごっこ”を
して遊んでいたのか……。

この辺は、ケンヂを純然たる聖人君子として
描かなかったことがいい方向に
弾けたように思います。




結局、幼少期に受けたトラウマが
その後の人生を決定的にさせてしまうもの
なんでしょうかね、悲しいことだけれど。

だからこそ、優しさを失ってはいけないんでしょうね。

ちなみに、私の幼少期の頃、
なぜかクラスの中心的人物に気に入られて

一時期スクールカーストの上位に
属していたこともあったのですが、

当時からアタシの身分相当ではないな、
なんて思っているうちにその中心的人物と疎遠になって、

気が付いたら元の
箸にも棒にも引っかからぬ存在に
戻ってたりします?!


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