ドラマ『俺たちの勲章』の感想(ちょっとだけ)

主演:松田優作 中村雅俊
放送期間:1975年4月~9月
全19話




-感想-

tvkでの『探偵物語』の再放送終了後、
引き続き松田優作さん繋がりということ
なのか始まった

『俺たちの勲章』

なんですけど、実はブログでは
取り上げなかったものの全話観続けており、
先日最終回を迎えたのですが、

個人的には興味深く観ていたのですけど
他の人に薦められるかと問われると、

なかなかちょっと難しいものが
あるかなぁ、なんて思います。




それは、今から40年以上前に
制作されたためか、画質がエライ事になってた、
ということではなくて、

シリーズ全体を通して漂う雰囲気が
やや重い、とでもいうんでしょうか。

画質の方は観続けていると、不思議と
そんな雰囲気とマッチしてきて独特の味が
出てきたりするのですが、

この雰囲気が好みを分けそうな気がするんですよね。

その一端が

「わかれ……。
脆くも崩れ去った愛。殺意。
涙と、汗と、血まみれの俺たち。

わかれ……。

俺たちの勲章、最終回」

という最終回予告のナレーション
(ちなみに探偵物語やあぶない刑事でお馴染みの山西道弘氏が担当)

どこか黄昏を感じさせるOP、
別れることが前提とした歌詞の挿入歌である

『いつか街で会ったなら』
に現れているのではないかと思います。

劇中にコミカルなシーンが
全く無い訳ではないのですが、

この辺は石油ショックが尾を引いている
放送当時の暗い世相などが反映されている
ように思います。





脚本や監督など『太陽にほえろ!』と被っている
部分もあるので、基本的には
その派生作品ともいえて、

やや現実主義的の松田優作さん扮する中野刑事と、
やや理想主義的の中村雅俊さん扮する
アラシこと五十嵐刑事が、

時には反発し合い、時には協調し、
そして時にはその立場が逆転しながら
犯罪に立ち向かっていく物語で、

そして、殆どの場合において、
彼らの想いは実を結ぶことがなく、

最終的には裏切られ、踏み躙られて、
幕を閉じるといった展開がなされていました。

それでも刑事を続けるということが彼らにとっての
“勲章”だと思っていたので、

最終回の展開は残念ではあるものの、
最初から想定されていたのかなぁ、なんて思います。

その後、松田優作さんはいくつかの刑事ものを経て
アウトロー的な役回りが多くなり、

中村雅俊さんは『俺たちの旅』のような
青春ものの役回りが多くなって、

今思えば二人にとっての一つの分岐点のような
最終回だったのが印象的でした。




ネット情報によると本作は
日本の刑事ドラマにおけるコンビ物の
原点らしいのですが、

その視点で観ると、野上係長は『あぶない刑事』の
近藤課長の原形のようにも見えますし、

彼らが所属するおそらくは
神奈川県警本部がモデルであろう
相模警察捜査一係も

『誇りの報酬』の本庁(警視庁)捜査一課を彷彿と
させていて、ちょっとした系譜のようなものを
感じさせたりします。

というか、一部のキャストが被る『誇りの報酬』は
どうも本作のオマージュ的なところを意図して
企画された部分もあるようなので、

近いものを感じるのは当然なのかもしれませんが、
『あぶない刑事』も多少なりとも『誇りの報酬』から

影響を受けた部分もあるように思うので、
その辺の繋がりもなかなか興味深いです。




それにしても、tvkの次の懐かしドラマ再放送が
“俺たちシリーズ+神奈川県”繋がりなのか

『俺たちの朝』
が放送されるのは意外でしたね。

私としては、横浜繋がりで
『大追跡』か『プロハンター』を想像しつつ、
大穴で中村雅俊さん繋がりで

『誇りの報酬』を予想していたんですが…。

『誇りの報酬』はかつての日テレの再放送枠では
頻繁に再放送してたんですけどね。

すっかり後番組の『あぶない刑事』の
陰に隠れてしまったのか、再放送はおろか
DVD化もされてないのは残念でなりません。




誇りの報酬
日本コロムビア
1985-12-21
中村雅俊

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