『戦闘メカ ザブングル』を全話語ってみる(最終回)

第50話 みんな 走れ!



脚本:伊東恒久
演出:菊池一仁
絵コンテ:菊池一仁
作画監督:坂本三郎
1983年1月29日放送




-プロローグ(耳コピなので一字一句正確ではないかもしれません)-

イノセントの中で、独裁を目論む男、
カシム・キングと、その一党との
最後の決戦に臨みます。

ソルトと、アイアン・ギアーと、
ザブングルと、ギャリアー達。

さーて! 最終回よっ!








-登場ウォーカーマシン-

・ウォーカーギャリア
・ザブングルタイプ
・ギャロップタイプ
・トラッド11タイプ
・レッグタイプ
・ガバメントタイプ
・緑色の機種不明二機
(冒頭の「我ながらキザ」の後のシーン)
・プロメウスタイプ
・ダッカータイプ
・クラブタイプ
・ブランタイプ
・カプリコタイプ
・アイアン・ギアー(WM形態)
・ブラッカリィ






-グッと来たセリフ①-

「金で雇われた連中なんて、
みんな最後はこうさ……。(ジロン)」




-グッと来たセリフ②-

「うぉぉぉ! なんでワシに向かって
落ちてくるんだぁ! うわっ、うわぁぁぁぁあ!
(カシム・キング)」

「うわぁぁぁぁっ!(ビラム)」

「はっ! ああぁぁっ! うぅっ!(エルチ)」

「うわぁぁぁぁぁっ! エルチーッ!(ファットマン)」




-グッと来たセリフ③-

「ニィちゃん! 今日はここまでだ、
また会おう――――(ティンプ)」

「もう会えるわけないんだよ!(ラグ)」

「ホーラと違って、俺らぁ不滅だゼ(ティンプ)」

(中略)

「くそぉっ! いちばんいい所に、
出て行かれねぇじゃねーかっ!(ホーラ)」

「ヘックション(ゲラバ)」




-グッと来たセリフ④-

「なーにひとり勝手に決めてんの、
止まれないわ、今止まったら二度と動けなくなる…
…ジロンのそばから……(エルチ)」








-感想-

物語序盤に、ジロンによる反カシム派の
イノセントに対する脱出勧告の
放送の際なんですが、

ジロンは一応この戦闘の総大将でありながら
シビリアンであることを名乗っても、

“シビリアンのリーダー”とは言っていなかったりして、
ここでもドラマが階級闘争の方向に
進ませないような節を感じますね。

アーサー・ランクとしては、
「もう二度と人類が滅びないため」の
シビリアンなはずなので、

その為に必要なのは“組織”も勿論
必要なんでしょうけど、優先順位としては

冨野監督の言葉を借りるとすれば、

~やはり最終的に信じているのは個人の意思~
(冨野由悠季インタビュー集 冨野語録78Pより)

であって、ジロン・アモスはその象徴だからこそ
組織を利用することはあっても、組織の長たる
存在にはなってはいけないのでしょう。

これは、ザブングルと言う物語の上での
メッセージ性を感じますね。

元々、ジロンは“打倒イノセント”というよりも、
エルチ救出の方を第一に行動してきましたし、

イノセントと徹底抗戦しなければいけない
という理由はエルチを除いては
無いはずですからね。




そして、ラストまで通してみると、
三日の掟を自分を救ってくれた
人の為に破り捨て、

ただひた向きにその人を想い追い続けて、

それが、時にはその人の忘れかけていた
文化や芸術を再び思い起こす
きっかけを持たらしたり、

時にはその人の命を自分の命と
引き換えに守ろうとしたりと、

最も“文化”的な行動を取っていたのは
実は殆ど言葉を介すことのなかった
ファットマンだった、

とも言える物語でもあるんですよね。




今回で最終回を迎えた訳ですが、
もう終わりなのかって感じなんですよね、
本当にあっという間でした。

正直言えば、今から三十数年前の作品なので、
ノスタルジーに浸りながら視聴していくものと
ばかり思っていたのですが、

物語の筋を殆ど覚えていなかったということも
あるんでしょうけど、毎回毎回、新鮮な
驚きやら発見やらをして、

作品そのものは全く古びてはおらず、
もう本当に現役感が強いというか、
なんというか、

時代を超えちゃっているように思います。




それはやっぱり、何も考えずに観ても、
何かを考えながら観ても、十二分に楽しめる
内容だったからなのでしょう。

他にも、冨野監督作品のファンとしては、
冨野由悠季改名後の作品の原点の
ような部分を多々感じるのと同時に、

『ダンバイン』、あるいは『Z』以降
失われたエンターテイメント性が
ギュギュっと凝縮されていて

色々と興味深い作品であるので、
ファンの方なら一見の価値はあるでしょう。

個人的には、冨野監督を紹介する際の
プロフィールに本作が漏れてしまっているのが
残念でなりませんね。




“冨野語録”によると、おそらく本作の狙いというか、
テーマというか、根底に流れている物は

~もっとフラットに人のパワーを信じたいし、
信じるような、そういうアピールを持てる作品を
作りたいなと思ったことはあります(73Pより)~


というところにあって、
その視点はジロン・アモスの行動を通して
ほぼ全話に貫かれているのではないでしょうか。

だからこそザブングルは登場人物たちが
パワフルな動きで魅せる物語であり、

セリフはもちろんの事、それ以上に
登場人物の行動でテーマが伝わってくる

いわば、動画らしい、アニメーションらしい
アニメ、と言っていいのかもしれません。

この辺は、何も考えなくても楽しめる作品という
感想の一因にもなっているとは思うのですが、

その分かりやすさ故に、
忘れられるのも早いのかな、と。

余談ですけど、同じように、
活劇中心で分かりやすい作品だった
『魔神英雄伝ワタル』

も、今ではあまり顧みられていないような
気がしますからね。

個人的に、最初の第一作は
日本版“ネバーエンディングストーリー”の
ようなテーマ性を感じていたのですが、、、




ともかく、ザブングルの物語からは、
理屈よりも気力なんだってことがヒシヒシと
伝わってくる作品なんだと思います。

いわば、冨野監督の代名詞ともいえる
“小難しさ”との対局に位置する
作品なんですけど、

『ガンダム』やバイストン・ウェル系作品と同様に、
代表作の一つであっても何の遜色ない作品である!
と、せめて私だけは思いたいです。





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