『∀ガンダム』を全話語ってみる(第43話)

第43話 衝撃の黒歴史



脚本:高橋哲子
演出:池端隆史
絵コンテ:赤根和樹
作画監督:佐久間信一
2000年2月11日放送





-グッと来たセリフ-

「わかったぞ! 

ディアナ・ソレルは黒歴史の真実を
地球人に示して、地球奪還の正当性を語っている!

…いや、そうは行くまい、黒歴史を万人に示せば
人は闘争本能を思い出すのだ!

地球奪還作戦を実行しただけで、
市民は軍人になったのだからな!

ハハハッ! 我が世の春が来たーっ!
(ギム・ギンガナム)」




-あらすじ-

アグリッパの、月面でターンXと勝負して
勝てばグエン達を解放するという条件を呑み、

ロランは月でギム・ギンガナムの駆る
ターンXと対峙し、戦闘になる。

一方、白の宮殿での騒ぎで駆けつけた
ミリシャだったが、宮殿はもぬけの殻になっており、
彼らはグエン達を追った。

そのグエン達は、ディアナの導きによって
地下通路を黒歴史のデータの残る
“冬の宮殿”を目指し進んでいた。

冬の宮殿とは、ムーンレィスの民が
冷凍睡眠で眠る地でもあり、各種データを
管理している場でもあった。

そしてこの時になって、ディアナとキエルが入れ替わり、
ディアナがキエルとソシエの墓参りをしたこと、

キエルが
サンベルト共和国建国宣言を撤回したこと、

ディアナが野戦病院の手伝いをしていたことを
明かし、一同は驚愕する。








-感想-

前回の感想で書きそびれてしまったのですが、
あらゆる技術や医療が進んで、

ムーンレィスは“死”というものが
現実感を伴わないものになって
しまったのでしょう。




以前、仕事の先輩と三十歳成人式などの
存在などから、歴史上の人物と比較すると
最近の大人は幼くなったのではないか、

という話をした際に私は何気なく

「戦争が無くなったからじゃないですかね」
という返答をしたところ、妙に納得されたのですが、

もちろん私は“だから戦争は必要だ”とか
そういう事を言いたいわけではなくて、

人間は死の恐怖と向き合うことがなければ
真剣に生きられないのではないか、

ということが言いたかった訳で、

その辺が前回におけるディアナの地球帰還作戦の
真意と妙にリンクしたようなきがして
ちょっと感慨深いです。

真剣に生きられる機会が失われれば、
活力も失って、進歩も成長もなくなって

ひょっとしたら、種としての人間の
絶滅に一歩近づくのかもしれない。

ムーンレィスの人々はそのようには
描かれてはいないのですけど、ディアナとしては
そういう危機感があったのでしょう。

しかし、その“活力”を得る事は、皮肉なことに
争いの源ともいえる“闘争本能”に繋がってしまう。




結局、政治や経済の問題を別としても、
生と死、戦争と平和、それは表裏一体の物であって
どちらか一方を無くすことは出来ないのかもしれません。

そうだとしたら、悲しい事ですよね。

で、『UC』の作者である福井晴敏氏であれば
「それを乗り越えるためのニュータイプだ!」
って、話になるのかもしれませんが?!


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-次回予告-

追い込まれたミドガルドは、冬の宮殿諸共
ディアナ様を抹殺しようとした。

ホワイトドールの未知の力は、これを守ることに成功した。

が、この力が黒歴史を開くことは無いのだろうか…?

次回、∀ガンダム、“敵、新たなり”

風が光の模様を紡いだ


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