『∀ガンダム』を全話語ってみる(第35話)

第35話 ザックトレーガー



脚本:星山博之・斧谷稔
演出:西森章
絵コンテ:西森章・斧谷稔
作画監督:しんぼたくろう・中田栄治
1999年12月10日放送




-グッと来たセリフ①-

「ザックトレーガーに進駐した部隊の者に告げる。
わたくしはディアナ・ソレルである。

ミリシャの宇宙船に同乗して、月へ、
地球の交渉団を案内しているところである。

進駐部隊がどのような命令系統から
このザックトレーガーに来たかは知りません。

しかしながら、ジャンダルム一隻の防衛の為に
ミリシャのウィルゲムの航法を阻止しようというのならば、
ザックトレーガーの聖域を汚す行為であります。

ここでの戦争行為は許されません。
軍法会議において罰せられます。その覚悟を
承知していただく(キエル・ハイム)」




-グッと来たセリフ②-

「進駐部隊にディアナ・ソレルが告げます。
ジャンダルムは定刻通りザックトレーガーを離脱します。

発進の際、ミリシャの攻撃があれば、
ジャンダルムのMS部隊と、ザックトレーガーの
進駐部隊の反撃は許可します。

しかし、ミリシャの攻撃が無い場合に
これを攻撃することは禁止致します。

これはディアナ・カウンターの総帥として、
ミリシャの部隊にも通告する物です。
(ディアナ・ソレル)」


「お互いの了解が立てば、この聖域に
進駐した部隊の罪は、不問に付すことも考えられます。
(キエル・ハイム)」






-あらすじ-

ウィルゲムの推力不足をハリーのスモーと
ホワイトドールの推力で補い、ウィルゲムは
ザックトレーガーとのドッキングに成功した。

宇宙に上がる際にウィルゲムに合流したハリーは、
敵として拘束されそうになるが、

初めて宇宙に来て勝手のわからない
ミリシャに友好的に接することでそれを免れた。

ドッキングには成功したものの、
ドッキングアームを解除できずグエンは

罠に嵌められたのではないかと
宙を仰いだ。

禁忌の施設であるここ、ザックトレーガーも
ディアナ・カウンターの勢力圏内となっており、
コントロールルームも抑えられていたが、

こちらの呼び掛けには一切応じない。

ハリーはディアナに扮しているキエルを
通じてザックトレーガー側に掛け合おうとするが、

その時に初めて追うべきジャンダルムが
ウィルゲムの真上に停泊していることを
知りハリーは絶句する。








-感想-

前回の感想で、『∀』の登場人物には
雑多な印象を持つ、との意味合いの事を
書いたんですけど、

今回で、敵であるはずのハリーが、
宇宙に慣れないミリシャたちの手助けを
しているシーンなどを観ると、

ゼノアやホレスのように
敵味方であっても同じ目標の前には
人間は一つになれるってことを

描くための物だったのかな、なんて思います。

今回のグッと来たセリフは
その辺の最高峰たるシーンなんじゃないでしょうか。

結局、想いが同じであれば、
立場や環境を超えて人は分かり合えるという、
一つの可能性を示していますよね。




『∀の癒し』によると、本作では
ニュータイプの概念を導入しようと
試みたようなんですが、

最終的に、冨野監督は

「~哲学者ではないから、
いまは考えることやめている(23Pより)」


として、導入を見送ったようなんですが、
それは正解だったように思いますね。

誤解を恐れずに言えば、ニュータイプ的なことを
ニュータイプ的では無い表現で

描いているようにも受け取れますし、
従来のニュータイプ的描写を出していたら

今回のエピソードなどは“一つの可能性”が
霞んでしまいそうな気がします。


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-次回予告-

ミリシャの人たちは、よっぽど宇宙が性に合わないみたい。
キエルお嬢様を人質にとって、ウィルゲムを
地球に戻せと言い出しちゃうんだもの。

ハリー大尉が一肌脱いだら、
クーデターは収まるのか?

次回、∀ガンダム、“ミリシャ宇宙決戦”

風は宇宙で大暴れ

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