ドラマ『スクール☆ウォーズ』を全話語ってみる(最終回)

最終回 花園よ永遠なれ



1985年4月6日放送
脚本:長野洋
監督:江崎実生




-グッと来たセリフ-

「勝つわよ、きっと。
私の勘って、大事なときには良く当たるのよ。
あなたと初めて出逢った時もそうだったわ。

(中略)

あの時私、将来きっとこの人と
結婚するんだって、思ったの。

当たったでしょ、あたしの勘
(滝沢節子)」





-あらすじ-

城南工大高の控える決勝戦まで進んだ
川浜高校ラグビー部だったが、

チームの牽引役である平山は度重なる激戦の為に
古傷がうずき出し、麻酔無しでは試合には
望めない状態だった。

麻酔の効果は約1時間。

賢治はその1時間にすべてを賭けた。









-感想-

最終回のみの感想を披露すると
「えっ? これで終わりなの?!」
という感じで、実にあっけらかんと終わってしまうのですが、

とはいえ、ここまでに到る間に
殆どの伏線は回収され、語るべきテーマも
語りつくされていたので、

仕方がないといえば仕方が無いのですが、
やっぱり“卒業式”のような物語が総括される
イベントを最後に用意して欲しかったですね。

これはスクールウォーズの“ウォーズ”の部分が
ラグビー部が強くなっていくにつれ薄れていった
ことによることが大きいと思うのですが、

そもそもの原作のタイトルが
『落ちこぼれ軍団の奇跡』

で、花園で優勝することが最終目標の物語で
あくまでラグビー部の物語ですからね。

そこを考えると、前半で人の生き死にを扱う
大きな山場
を持ってきてしまって、それ以上に
盛り上がるエピソードを入れられなかったことや、

本来ならば途中で卒業して物語から離脱するはずの
大木にイソップや名村直、名村謙三、就職問題など
色んなものを背負わせすぎるなど、

シリーズ構成がいまひとつであったことは
否めないのではないかと思います。

とはいえ、スクールウォーズは、人生を教えてくれる
良質なエンターテイメントであることには間違いないです。

きっと、疲れ果て渇きに渇き切った心を癒す、
清い潤いになることでしょう。





さてさて、今回で全話視聴し終わったので
『スクール☆ウォーズ~泣き虫先生の7年戦争~』
のドラマ全体としての感想を書こうかと思うのですけど、

その前に、今回レンタルで借りた第9巻には
特典映像として、松村邦洋さんを聞き手とした

本作のキャスト、山下真司さん、伊藤かずえさん、
松村雄基さんによる座談会のようなものが収録されていたので
それにも少し触れたいと思うのですが、

色々とドラマの興味深いドラマの裏話などが
披露されて面白かったことは面白かったのですが、

聞き手のバウバウ松村は、ドラマに対する
豊富な知識と情熱があるのはわかるんですけど、

話を膨らませるとか、掘り下げるということが
あまり得意ではないようで、せっかくの貴重な証言が
投げっぱなしになっているところも少なくありませんでした。




そして、この座談会で松村雄基さんも
同じようなことをおっしゃっていたのですが、

このドラマの魅力はやはり実話をベースとした
リアリティのあるからこそ説得力のあるところと、

実話がベースだけに物語が硬くなりすぎないように
現実的なところから大きく飛躍したフィクションが

バランスよく組み合わさったからこそ出来た
ドキュメンタリーでも実録ドラマでもない、

良質なエンターテイメントであるところ
なんだろうとおもいます。




また、バウバウ松村が

「イケメンばかり登場する“トレンディドラマ”には
感情移入することはできないけど、スクールウォーズには
感情移入できる」

との趣旨の発言をされていたのですが、
やっぱりそれは第9回の下田大三郎の
“グッと来たセリフ”が一つの象徴だと思うのですが、

上っ面だけではない、
強さもあれば弱さもある人間をきちんと
描いていたからなんじゃないかと思います。

滝沢賢治も大木大助も、
「もう二度と暴力は振るいません」
と、かくある毎に表明しますが、

それでも結局のところ、公の目の届かないところでは
ボカスカ殴り合っていたりします。

でも、人間はそう都合よく簡単に変わること
なんて出来ないわけで、

そういう弱さもドラマ内に許容して、
人間というものをきちんと描いているのと思います。

ひょっとしたら、暴力という一面だけで
そこに到るまでに陰に隠れてしまった人間の良心を
描こうとしていたのかもしれません。

人間の良心、それは、“愛”という言葉に
言い換えることが出来るのではないでしょうか。

そして、“愛”を信じたことによって起きた奇跡の物語、
それが“スクール☆ウォーズ”というドラマの
本質なのかもしれません。


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