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zoom RSS 松田優作の『探偵物語』を全話語ってみたい!(最終回)※2018年6月追記

<<   作成日時 : 2018/06/30 19:00   >>

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第27話 ダウンタウン・ブルース



脚本:宮田雪
監督:小池要之助
1980年4月1日放送

※この記事は2015年3月12日に公開したものに
 加筆・追記したものです





-グッと来たセリフ@-

「〜そうかぁ、じゃ、工藤ちゃんこれからどうすんの?
(ダンディ)」

「…しばらく探偵続けてみるわ…(工藤俊作)」

「そう、そりゃグ―だって、工藤ちゃん探偵が
似合ってるからさ、ねっ(ダンディ)」

「…この街も好きだし…もう少し居てみるよ…(工藤俊作)」




-グッと来たセリフA-

「オイちょっと待て! オイ! 

―――――忘れもんだよ――――――。

オゥッ!

―――――オイ、誰にも言わないから、

これ持って帰れ。気を付けろよ……(工藤俊作)」




-あらすじ-

ある日、スーパーで買い物をしていた工藤は
店員に会計を間違えられて腹を立てていた。

その後、行き付けの喫茶店でコーヒーのブレンドを
頼むが、その割合も間違えられる。

そんな時、“シベール”のクミと鉢合わせになる。
クミはタケシとともに故郷である松本に帰り
一緒になるという。

工藤は帰りの列車が出る駅でクミとタケシを
見送ろうとするが、発車間際、何者かによって
クミは撃たれてしまう。








-感想-

初めてこの話を観たときは

「ええーっっ!
あれって伏線だったのっ?!」


と、驚愕の展開とまさかの結末に涙したのですが、
この辺の構成の巧みさはお見事と言って
いいんじゃないでしょうか。

今回は最終回ということで、普段よりもシリアスな
雰囲気になっていたのですが、やっぱり根底に流れている
テーマは同じだったように思いますね。

そして、話が重すぎないようコメディーリリーフとしての
服部刑事(成田三樹夫)と松本刑事(山西道広)も
イイ味出していましたね。

もう名バイプレイヤーと言っていいんじゃないでしょうか。




やっぱり最後の最後まで、工藤は優しかったんだと思います。
タケシ、イイヅカ、イレズミ者の復讐を行ったと同時に、また、
“あいつ”の復讐も敢えて受け入れたんでしょうね。

復讐を行った者の報いとして――――。

『探偵物語』の全編を通して根底に流れているテーマというのは
こういう工藤の甘やかしではない本当の“優しさ”
であろうと私は思います。




-2018年6月30日追記-

そして、工藤は最後の最後まで
自分を偽ることをしなかったのでしょう。

今回のグッと来たセリフ@にある


〜この街も好きだし〜


それは、決して華やかで眩しい
街の光の部分だけではなく、

陽の当たることのない影の部分のことも
含めてのことでしょう。

だからこそ、グッと来たセリフAにあるように
最期まで“あいつ”の身を案じていた。

工藤俊作は、この街を愛し、そして、この街に殉じた、

シリーズの結末は、そんな結び
だったのかもしれません。





この最終回は、探偵事務所内のステンドガラスに
ガムテープが貼られていないことから、実は第0話に
当る話とも受け取れるんですけど、

その場合はやはりあの結末の後、工藤は生きていた
という解釈になりますね。

あの最終回が0話なのかどうかは別として、私としては
工藤は生きているのであろうと思っています。

テレビシリーズが終了してから18年後に公開された映画
『蘇る優作 -探偵物語特別編-』
では、冒頭に竹中直人のナレーションによってこう語られます

『彼は今も生きている―――』


それは、松田優作の魂のことを
謳ったのかもしれません。

と、同時に、このクソみたいな世の中で
もがき苦しむ誰かの為に、何かを信じて今日を生きる
工藤俊作の事も指しているのだと、私は信じたいです。





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